「人とAIの融合が切り拓く、建設業の次世代像」 ―萬世建設におけるAI活用の実践と未来展望

私たち萬世建設は、創業以来80年以上にわたり、社会インフラと建築文化を支える確かな技術と信頼で、都市の基盤を築いてきました。

今、時代は変革の只中にあり、建設業においても「人とAIの協働」が現実のものとなりつつあります。私たちは、AIを単なるツールとしてではなく、組織の思考と行動を変える「新たな同僚」として捉え、その可能性を広げていきます。


■営業部門:どぶ板営業×AI=「全社営業力の再構築」

かつて営業とは、経験に裏打ちされた勘と度胸の世界でした。しかし今、超一流企業・キーエンスが実践するような、徹底的に分析された営業ノウハウとマーケティング手法を、AIによって再現・展開することが可能になっています。


例えば、以下のようなAI応用を営業部門では進めています:


  • 過去の提案書、メール文面、契約内容をAIが解析し、案件タイプ別の最適トークスクリプトや資料テンプレートを自動生成


  • 顧客業界の動向・財務情報・入札履歴などをAIが自動収集・要約し、訪問前に営業担当へインサイトを提供


  • 見込み顧客ごとに最も効果的なアプローチタイミングやチャネル(電話・訪問・メール)をレコメンド


  • 受注傾向や失注理由の定量分析により、PDCAが属人化せず、営業部全体で共有・蓄積される体制


こうした仕組みは、もはや未来の話ではなく、AIと営業現場の徹底融合によって「全員ができるトップ営業」に進化する時代を迎えています。


私たちはこの考え方を「どぶ板営業2.0」と呼んでいます。人が現場で汗をかくことに変わりはありませんが、その動きは常にAIで強化・補助され、成果に直結する。そんな新しい営業のあり方を、私たちは実装していきます。



■技術監督員:AIと共に進化する、施工管理という知的職能

施工現場においても、AIは単なる業務支援を超え、「学習と革新のパートナー」となりつつあります。


例えば、技術監督員の働き方は次のように進化していきます:


  • 技術ナレッジのAI化:過去の施工図、是正履歴、官公庁仕様書、職長のノウハウまでもがAIに学習され、新人監督員にも瞬時に知識共有


  • 現場支援AI:工程の最適化、危険予知、安全管理のパターン分析がAIによって日々レコメンドされ、業務精度が向上


  • 自己学習型の職能進化:監督員が「AIでは対応できない問題」に出会ったとき、それを「自分だけの発見」として捉え、社内にフィードバックすることがビジネスチャンスに直結


このように、AIが「やれること」を吸収するほどに、人は「AIにもできない領域」への探索者として進化します。


萬世建設では、これを「AIリテラシー」ではなく、「AIフロンティアマインド」と呼び、技術者の行動指針に据えています。

つまり、AIを使いこなすことは通過点であり、AIの限界を見抜き、そこに次の事業機会を見出す“習慣”こそが、これからの施工管理職の本質となるのです。



■AIと人が共創する、建設業の未来へ

建設業は本来、非常に“人間的な産業”です。土地に根ざし、建物を通じて人々の営みに寄り添う仕事です。

だからこそ、AIという新しい知性を受け入れ、共に働くことで、人間の価値もまた引き上げられるはずです。


萬世建設は、AIとともに成長し、「人だからできること」の領域を広げる会社であり続けます。